皆様と、京都のご縁を結ぶ和菓子を
私どもの琥珀を、美しいと感じてくださったのなら、それは菓子の形姿に、古都の美を潜ませているからです。
三方を山々に囲まれ、東に鴨川、西に桂川、南に宇治川の流れを望み、十二の月、花鳥風月がもたらす美にあふれた京都。寒天と砂糖を煮詰めて作る透明感のある琥珀に、柚子の果皮をひと筋加えることで、鴨川の美しい流れそのものを表現した「柚子琥珀」。「花霞の宴」では、満開の桜が白く霞がかかったように見える春の情景を、桜色に染め、花びら型にぬいた琥珀の中に閉じ込めました。皆様には、お茶菓子や贈り物に選ばれ続ける味と共に、京の姿そのものをも楽しんでいただきたいと考えております。創業以来八十有余年、「美味しさを通して、心休まるひとときをお届けする」という変わらぬ思いを胸に、伏見の地で心を尽くしてまいりました。皆様に、琥珀を通して京都の風情をご覧いただけましたら幸いです。